「死」について

近頃は死を日常に感じることが少ない。

昔は家で生まれ、家で死んでいった。

葬式も近所の人が総出で執り行い、遺体も棺に入れ、土に埋めた。

 

かくいう僕自身も死を短かに感じたことが無い。

葬式は行ったことが無いし、親族も僕が生まれる頃にはほとんど亡くなっていた。

それでも死とは何かを考えていた時期があった。

 

僕は織田信長が好きだ。

彼の死生観はいつも舞っていた幸若舞「敦盛」にそのまま表れている。

 

人間五十年、化天のうちを比ぶれば、夢幻の如くなり
一度生を享け、滅せぬもののあるべきか

 

解釈すると「人は必ずいつか死ぬのだから生きている間は全力を尽くせ」ってことだ。

信長はこの舞を常日頃から歌うことで死に対する心構え、ひいては生きるということに対する心構えを忘れないようにしていた。

大事なことは反復するということを実践していた。

 

その他にも確固たる死生観を持ってる人物は多くいる。

それがどんなものだって構わない。

どんなに女々しいものであっても、厳しいものであっても、もはや生に対する諦念であっても。

いづれにしろ確固たる死生観を持つことこそが、何かを成し遂げるには必ず必要になってくるものだと思う。

ただなんとなく周りの流れに乗って生きて行くだけなら考えなくたっていい。

でも人生をより、意味のあるものにしたいのなら1つの死生観は持っておくべきであると思う。